空の軌跡 the 1st
■2025.12.14 更新
■長年続く軌跡シリーズ最初の作品「英雄伝説 空の軌跡 FC」のフルリメイク作品。プレイしたくてもどれからやればいいのかわからないでおなじみの軌跡シリーズについに一つの回答が出たかもしれない。個人的には「黎の軌跡」も入門用としてオススメしたいけどやる気満々で全作品踏破するぞ、という気合いの入った人にはこれが良いかも。
『空の軌跡 the 1st』プロモーショントレーラー
タイトル名:空の軌跡 the 1st
発売日:2025年9月19日
ジャンル:ストーリーRPG
プレイした機種:PS5
クリアまで:55時間
プレイ期間:2025年12月
レビュー日:2025/12/14
ご長寿RPGの一作目をフルリメイクした超王道RPG
軌跡シリーズ第一作目「空の軌跡FC」を完全フルリメイクした作品。メインとなるストーリーはそのままに、等身大キャラのフル3DCGへと進化したグラフィックは原作の物語の魅力を底上げしてる。20年くらい前の作品とはいえ開発会社の最新の技術でリメイクされているので完全新規のRPGとして十分楽しめるし、元作品をプレイした人が表現力の上がった映像で当時楽しんだ物語を新鮮な気持ちでプレイ出来る内容となっている。
戦闘システムは同シリーズ「黎の軌跡」から実装されたアクションとコマンドRPGをシームレスに切り替えるシステムを本作用にアレンジして採用。最新作と比べるとシンプルな内容ではあるものの今作からの新規要素もありつつ、オーブメントまわりは過去作のシステムを引き続きつつと新鮮さとなつかしさ両方を味わえて良し。ハイスピードモードも標準装備なのでスピーディーなゲーム体験が可能。
ボリュームはシリーズの他作品と比べると軽めだが主人公の冒険と成長過程の物語に絞ったストーリーは小さくまとまりつつも物語の密度は濃く感じた。原作「空の軌跡」は3作あって今作をプレイした感想としては、まだ物語の序章でこの後大きく物語が動くのかなぁと先の展開が気になってしょうがなくてすでに続編発売が待ち遠しい。待ち遠しすぎて原作版をプレイしてしまいかねないが、それはそれでアリ。
軌跡シリーズどこから始めたらいいの問題がずっとあるんだけど今作で決まりか?と思ったけどよく考えると今作プレイするとリメイク版としては続編がまだ未発売なので待つことになるし、「閃の軌跡」は一応完結してるから閃をすすめるのもありか?と思いつつも閃は4作あるからかなりのボリュームで時間かかるし、ボリュームで言えば「零の軌跡」がいいかも?とも思うが零には空のキャラ出てくるから空やってからのほうがいいような気もするし、やっぱり個人的には過去作との繋がりが一番薄い「黎の軌跡1」をオススメしたいかなぁ。と思いつつも結局結論がなかなか出ない。まだまだこの問題の解決は先になりそう。
でもとりあえず今作はシリーズの一作目だしサクッとプレイ出来る内容なのでシリーズ入門にはアリよりのアリ。たぶん。いや、もうわかんない。
・軌跡シリーズ一作目を全力フルリメイク
原作「空の軌跡 FC」からの変更点としてグラフィックを見下ろし型3Dからフル3Dに一新、ボイスは新規収録でメインストーリー部分ほぼフルボイス、新規イベントシーン追加、戦闘システムをコマンドRPGからシリーズ作「黎の軌跡」以降で採用されたアクション+コマンドRPG式へ変更と、メインストーリーの流れ以外すべてを作り直した完全フルリメイク作品。何作も重ねることで世界観の設定資料が積み重なりまくった今の軌跡シリーズとは違い、予備知識もなく楽しめる王道な冒険ストーリーが逆に新鮮。自分は軌跡シリーズは「空」以外すべてプレイ済で、ある程度「空」についてのオチを知ってしまってる状態でのプレイだったけどクリアまでずっと楽しくプレイ出来た。むしろ他のシリーズをプレイしてるおかげで専門用語や地名人物名についての情報がスッと入ってきてより楽しめたかも。それでもオチ以外の細かい部分は初体験なので普通に新作RPGとして楽しめた。
・戦闘システムは最新作と原作を合わせた感じ
アクション+コマンド戦闘をシームレスに切り替える戦闘システムは「黎の軌跡」以降で採用されたものを今作用にアレンジして実装。「黎」と比べるとシンプルではあるがちょっとした新要素もありスピーディーな戦闘が楽しめて良し。クオーツに装着するオーブメントの組み合わせによって使えるアーツが増えるのは原作から変わらず。ちょっと面倒だけど組み合わせを考えるのは楽しく、なつかしさも感じれてこれはこれで良し。
・手軽なボリューム
サブシナリオ全消化でプレイして50時間前後あればクリア可能。クリアだけ目指せばもっと早い。毎作品膨大なボリュームで楽しめるのがこのシリーズの良いところである反面サクッとプレイ出来る感が無いのが人を選ぶ感があったけど今作はそれが解消。入門用として最適といえる要素のひとつ。戦闘や移動が高速になるハイスピードが実装されていていつでもワンコマンドで切り替えが可能なのはプレイが快適になると同時にプレイ時間の短縮にも貢献してる。
・単品で楽しめる
長年続くシリーズ物であり専門用語は多いものの、一作目のリメイクということもあってシリーズ未プレイでも楽しめる作りになっている。軌跡シリーズは主人公でも謎を多く持つキャラが採用されがちだけど今作の主人公「エステル」は天真爛漫で隠し事もなく、プレイヤーはエステルと同じような視点で物語を楽しめるのが良い。故郷から旅立ち、街から街へ渡り歩いてたどり着いた先で様々なイベントが起こりそれを解決していく超王道RPGシナリオは、クセもなく頭にスッと入ってくるストレートな物語で楽しい。こういうのでいいんだよと言いたくなる作品。
・完結はしない
リメイク作品だし原作から元々そういう作りなのであらかじめ知っておきたいのはこの1作では完結しないということ。原作タイトル「空の軌跡FC」のFCは第一章って意味で続編の第二章「空の軌跡SC」へ物語が続くので注意。ちなみに続編もリメイク決定してるので一気にプレイしたい人は続編が出るまで待つのもあり。今作をプレイしてどうしても先が知りたかったら原作版続編をプレイするのも可能だし、原作とリメイクの違いを確認するために空FCをプレイを始めることも出来るし多彩なプレイスタイルで楽しんでいこう。
・パーティ固定キャラが主人公の二人のみ
ストーリーの進み具合によって主人公以外のキャラの入れ替わりが頻繁に発生するのであまりパーティ編成に自由度が無い。「創」から導入されたストーリー展開を無視して全プレイアブルキャラで編成が出来るシステムは今作には無し。さすがに世界観的に類似システムを追加は難しかったか。お気に入りのキャラで自由に戦闘をもっと楽しみたかったけどしょうがなし。
・やり込み要素少な目
最近の軌跡シリーズにあるやり込み系ダンジョン等はなくサブイベント消化以外で出来るやり込みはクリア後の戦闘難易度を上げた2周目プレイくらい。全体的にサクッとクリアまでプレイ出来ることを楽しむゲームな印象。
・シリーズ入門用のひとつではあるが注意点あり
間違いなく軌跡シリーズを初めて触る人へのオススメ作品ではあるんだけどひとつ気になることあり。自分は「空」以外の軌跡シリーズは全部プレイ済で今作のプレイも楽しめたんだけど、そこで気になったのが今回の「空」とそれ以外の軌跡シリーズでのテキストのクセの違い。「空」は王道RPGなシナリオで楽しいと思ったけど、「空」以降のシリーズでは膨大な設定やキャラが入り乱れまくってそういう要素は減っていくのでシリーズを今作からプレイしていこうと考えている人は注意。何が言いたいかというと、入門としてはありだけど「軌跡シリーズの雰囲気を確認がてら軽くつまんでみたい」と考える人にオススメはちょっと違うかもなぁ~と思わなくもないかもしれない。時系列としては「空」から地続きなのでストーリーの流れを気にするなら断然「空」からなんだけど。なんか「空」は「空」単独で楽しむ方がいいかもなぁとか思ったり思わなかったり。
個人的には最近の軌跡シリーズの雰囲気をつかむのに最適は「黎の軌跡」だと思うのでそちらもオススメしておきたい。
・最近の軌跡シリーズをいくつかプレイして「空」シリーズが気になってる人
・空をプレイ済で空の軌跡が好きな人
・軌跡シリーズ未プレイでサクッと手軽なRPGをプレイしたい人